リワーク作業やリワーク装置にまつわる、基本的な用語についてまとめています。
ICパッケージのひとつで、パッケージの上面や下面にはんだ製の半球型の端子を格子状に規則正しく並べたもの。1.27mm、1.0mm、0.8mm、0.75mm、0.65mm、0.5mm、0.4mmなどのピッチがあります。パッケージの取り付け高さやピンピッチの違いによって、IBGA、LBGA、LFBGA、TBGA、VBGA、WBGAなどの種類があります。
ICパッケージのひとつ。パッケージの四辺の側面に入出力用の端子が規則正しく並んでいるもの。リード(外に飛び出す形状のピン)がない代わりに、電極パッドが接続用の端子として用意されています。リードがないので、チップとほぼ同じ大きさでパッケージを製作することが可能です。
ICパッケージを2次元的ではなく、積み重ねて配列することで集積度を挙げる技術。おもに、携帯電話や携帯音楽プレーヤー、カーナビゲーションなどに用いられています。
はんだ付け時の温度、時間の条件。また、それをグラフ化したものをいいます。はんだ付けを行うリフロー工程において、リフローやフロー槽を基板が通過する際、特定のポイントに熱電対などを取り付けて、その時間経過と温度などのデータを表やグラフにします。温度や時間が加熱条件の範囲内にあったか、部品の耐熱保障温度を超えていないかを確認するため、電極とパッケージ表面の最低2箇所で温度測定を行います。
ICチップの大きさと同等か、わずかに大きいサイズのパッケージの総称。パッケージの形状にはBGAやLGAなどが用いられます。小型で軽量なので、サイズと重量が重要視される携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラなどの機器を中心に適用されています。
熱源の主体に赤外線加熱を用いるリフロー加熱方式のこと。リフローの加熱方式にはほかに、熱風方式、フッ素系不活性化学液のガルデンを沸騰させてその蒸気の中ではんだ付けするVPS(ベーパーフェーズソルダリング)方式などがあります。
流れる電気の量を制限したり調整したりして、電気を流れにくくすること。また、そうするための電子部品を抵抗器といます。電気の流れを防げて回路に合った量にしたり、大きな電圧を下げて必要な電圧を取り出したり、電気のエネルギーを熱に変えたりして、電子回路を適正に動作させる役割をもちます。
抵抗器の種類には、安価な炭素皮膜抵抗器、温度による抵抗値の変化やノイズが少ない金属皮膜抵抗器、抵抗値を変えることができる可変抵抗器、電圧や電流の微調整のために使われる半固定抵抗器などがあります。
電気を蓄えたり放出したりする電子部品で、電子回路では必ずと言っていいほど使われる、電子機器に欠かせない部品のひとつ。キャパシタとも呼ばれます。電気を蓄えたり放電したりできるので、コンデンサそのものを電源として使用することもできます。
並列回路に入ってくる電圧が高い時には充電し、低い時には放電して、電圧の脈動を軽減することができるので、電圧を一定に保つことができます。
安価で容量の大きいアルミ電解コンデンサ、小型で熱に強いセラミックコンデンサ、無極性で絶縁抵抗が高く誘電損失のないフィルムコンデンサ、容量が非常に大きく繰り返し使用できる電気二重層コンデンサなどがあります。
抵抗やコンデンサと同じ受動部品と呼ばれる電子部品で、電流を一定に保つ働きがあります。コイルと同じ構造で、導線のみを巻いたものや巻いた導線の中にコアがあるものなどがあります。
直線電流を通しやすく、交流電流は通しにくいため、交流電流を通す際には、より平滑な電流に変えて流すという性質があります。
用途によって呼び方が異なり、おもに電源回路に使用され、交流電流を一方方向の電流に整えたり、ノイズを取り除いたりするものを「チョークコイル」、USBやHDMIなどのデジタルインターフェースでノイズを取り除く役割のあるものを「コモンモードフィルタ」、ドーナツ状の強磁性体をコアに用いたコイルで、巻線内の磁束が外に漏れることが少なく安定性・再現性が高いものを「トロイダルコイル」と呼びます。
電子基板の表面にICチップなどの電子部品を取り付ける方法のひとつ。「Surface Mount Technology」の頭文字を取ってSMTと呼ばれます。のり状に融解したはんだを用いて、電子部品(電極)をくっつける方式のことです。
SMTの標準的な工程は、印刷→電子部品マウント→リフローという流れになります。印刷工程で、メタルマスク(ステンレスの薄い板に穴を開けた印刷版)の穴にクリームはんだを埋め、基板に転写。その上に電子部品を載せるマウント工程を経て、リフロー工程で、電子部品を載せた基板を加熱し、クリームはんだを溶かして電子部品と基板を接合します。
半導体素子や集積回路(IC)を埃や湿気などの外部環境から防護するICチップの入れ物。半導体パッケージとも呼ばれます。セラミックやプラスチックなどでできた、薄い箱型のものが多く、下面や側面に接続用の金属端子が配置されています。
ICパッケージにはさまざまな種類があり、大きく、挿入実装用と表面実装用に分かれます。挿入実装用には、リードがパッケージの上面や下面に格子状にあるSIP、ピンがパッケージ上面や下面に3列3行以上の列、もしくは格子状に配置されたPGAなどの種類が、表面実装用には、リードがパッケージの2側面から取り出されてガルウィング形に成形されたSOPなどの種類があります。
集積回路のこと。抵抗やコンデンサ、トランジスタ(電流の増幅やスイッチの働きをする半導体素子)などの電子部品をひとつの基板上で連結して、複雑な処理を行ったり、大量のデータを記憶するもの。数センチ角の小片のため、チップと呼ばれます。
ここでは、リワーク装置を導入する前に、知っておきたいリワーク装置の基礎用語について紹介しました。これらの用語を初めて聞いた、リワーク装置に関する知識やスキルがない、という人でも取り扱うことができるリワーク装置もありますし、サポートが充実しているメーカーもあります。
その他のページでは、リワーク装置メーカーやリワーク受託業者(EMS)の特徴、リワークの基礎知識からリワーク装置の選び方まで、リワークにまつわることを幅広く紹介しています。
トップページではおすすめのリワーク装置メーカー3社を「特徴別」に紹介していますので、メーカー選びの参考にしてください。
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【3社の選定理由】
メイショウ…「スキルレスな位置合わせ機能」「自動はんだクリーニング機能」「テスト基板不要の温度プロファイル機能」といった、スキルがない人でも操作可能な機能がリワーク装置メーカーの中で最も多い(標準仕様)。
ダイナテックプラス…世界130ヶ国以上に装置を展開しており、ツール型からステーション型まで9種類の製品を提供している(2021年11⽉時点) 。
シンアペックス…「フルBGAパターン」「ペリメーターBGAパターン」「千鳥パターン」「リードパターン」といった、ピッチにあわせてはんだ除去する機能がリワーク装置メーカーの中で最も多い。