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基板リワークにおけるリボール

基板リワークは電子機器の製造や修理の過程で必要とされる技術の一つです。特にBGA(Ball Grid Array)の取り扱いで必要とされるリボール技術について、必要性や具体的な工程を詳しく解説していきます。

基板リワークにおけるリボールとは?

リボールは、基板に取り付けられたBGAパッケージのはんだボールを新しく付け直す作業を指します。BGAは、多数のはんだボールを持つ集積回路の一形態で、基板上の対応するBGAパッケージに、はんだで接合されることで機能しています。

リボールの必要性

BGAのリボールは、経時劣化やはんだの不具合などで接合不良やクラックが発生する場合があります。BGAの正常な動作を確保するためには、はんだボールを再接合するリボール作業が必要となります。

リボールの工程

リボール作業では、必要な道具を揃え適切な手順で行う必要があります。作業工程は以下の通りです。

  1. 基盤からBGAを取り外す
  2. クリーニングする
  3. 専用の道具ではんだボールを搭載する
  4. はんだボールを接合する
  5. 外観検査を行う

まずリボールに必要な道具から紹介していきます。

リボールに必要な道具

リボール作業を行う際は、以下の道具が必要です。

業者により、使用する道具が異なる場合があります。

1.基盤からBGAを取り外す

まず、リワーク装置を使用し基盤からBGAを取り外します。そのためにホットエアガンを使ってBGA周辺を加熱し、はんだを液状にする必要があります。

2.クリーニングする

取り外したBGAの下部と基板の対応する部分から、古いはんだボールやフラックスをきれいに除去します。ホットエアガンや吸い取り線などを使用し、BGAパッケージを平らな状態までクリーニングしましょう。

3.専用の道具ではんだボールを搭載する

フラックスやペースト印刷を活用し、新しいはんだボールをBGAの対応する位置に搭載します。はんだボールの種類はさまざまで、条件に合わせたはんだボールを使用します。

4.はんだボールを接合する

新しいはんだボールを搭載したら、加熱するためにリフロー炉へ投入します。加熱することではんだボールとパッケージが接合されます。

5.外観検査を行う

全ての工程が済んだら、必ず外観検査を行いましょう。はんだボールの接合状態や位置を確認し、不具合がないか確認します。

また、リフロー加熱するとフラックスが飛散してしまう場合があるため、注意して外観検査する必要があります。

リワーク装置を探そう

正確なリボール作業のためには、適切なリワーク装置の選定が欠かせません。装置のスペックや機能、対応するBGAのサイズなど、用途に応じた選択を心掛けることが重要です。

本サイトでは確認しておきたいリワーク受託業者について、特徴やおさえておきたいポイントを含めて紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。各社で対応している範囲・温度管理の方法などが異なるので、自社で求めているリワークに対応可能か事前によく確認が必要です。

メーカーと装置の特徴で選ぶ
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リワーク装置の新規導入・追加(入れ替え)にあたって、リワークが必要な対象製品ごとに、
おすすめのメーカー(海外メーカー代理店含む)及び製品をご紹介しています。
基盤が使われている製品によって特徴や仕様が大きく異なるので、
適切なリワーク装置を導入して作業効率の最適化を図りましょう。

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メイショウ_MS9000SE
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