基板リワークにおいて必要になる作業の一つが、クリーニング作業です。クリーニングする目的やコツ、必要性などについて解説します。
基板リワークにおけるクリーニングとは、対象部品を取り外したあとに行う作業です。以下のような目的、方法で行われます。
残留はんだを取り除くのが目的です。例えば、BGAタイプの基板の場合、リワークで部品を外すと部品本体の裏側にあるはんだのボール面にはんだが残ってしまい、そのまま再利用ができません。近年は半導体不足の影響などもあり、BGAリボール再生が非常に重要なものになってきました。
クリーニングを行って残留はんだを除去することにより、ガタガタしているはんだボール面を整え、再利用が可能です。
クリーニングの方法はいくつかありますが、例えば非接触で残留はんだを除去する方法があります。非接触にすることにより、基板のパターンが剥離するのを抑えることが可能です。
また、専用はんだ吸い取り網などを用いることにより残留はんだの除去を容易に行えるようにするクリーニングキットなどもあります。あらかじめ目的のランドへ専用フラックスを塗布したうえで専用はんだを使用し、専用のはんだ吸い取り網で残留はんだを取り除くものです。
基板リワークでクリーニングを行う場合、しっかりと残留はんだを取り除くことが重要です。そのためには以下のようなコツがあります。
特に手作業で残留はんだを取り除くためには、熟練者のスキルが必要不可欠といえるでしょう。リワークに関する知識も求められます。
そのため、BGAリワークについては求められる柔軟性と洗練性を備えた機器を準備し、経験とスキルを持つ人が担当しなければなりません。
手作業でのクリーニングよりも効果的に、効率よくクリーニングするために近年選択されているのが、非接触で残留はんだの除去ができるシステムです。手作業で基板リワークのクリーニングができるような熟練者がいないような場合は、自動はんだ除去装置の活用についても検討してみるのが一つのコツといえるでしょう。
自動はんだ除去装置は、非接触で均一に残留はんだを除去できるのが特徴です。これにより、パッド・レジスト剥離といったものにダメージを与えるリスクがなくなるため、効果的なクリーニングにつなげられます。 手作業で対応していたような場合、クリーニングは非常に繊細な作業ということもあり、担当者の負担が大きくなってしまうことも多いです。
自動はんだ除去装置を導入することにより、業務上の負担を抑える効果が期待できます。自動はんだ除去装置を導入する場合は、必要なパターンの除去モードが搭載されているか確認しておきましょう。
クリーニングの目的は残留はんだを除去することにあるため、ただクリーニングするのではなく、正確に残留はんだを取り除く必要があります。半導体不足の影響もあり、正確にクリーニングし、はんだボールを再生させて再利用できる状態に整えることは非常に重要になりました。
クリーニングする際には、パッド・レジスト剥離といったものに与えるダメージを抑えるため、今回ご紹介したように自動はんだ除去装置の導入についても検討してみると良いでしょう。
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