基板リワークを行う際、どの程度の耐熱温度が必要になるのでしょうか。ここでは必要な耐熱温度や、基板リワークの温度管理など、おさえておきたいポイントについて解説します。
基板リワークでは、200℃以上の熱が加えられる形となります。そのため、耐熱温度は200℃以上なければなりません。耐熱温度が低い基板のリワークを行う場合は、対応可能かについて事前によく確認が必要です。
どのリワーク装置を選択するのかによっても加熱方法が変わります。加熱方法には赤外線(IR)方式、熱風方式、ホットプレート方式、光ビーム方式といった種類がありますが、加熱方法によってどれくらい細かく温度管理ができるかが変わるので注意しましょう。
また、リワークの内容や、デバイスといったさまざまな条件によって適している方法が変わるので、適切に判断することが重要です。
基板に適した形・温度で加熱を行えなかった場合、基板が熱の力によって反ってしまう可能性もあります。200℃の熱に耐えられないような基板のリワークを行う場合は、それよりも低温の設定が可能なリワーク装置を選択しましょう。
温度管理を間違ったために基板リワークの性能に問題が起こってしまうと大変です。そのため、基板リワークの温度管理は徹底して行わなければなりません。
手作業で細かく温度管理を行うのは非常に難しいことです。そのため、温度管理の精度を高めたいと考えているのであれば、自動で対応できるものを選択すると良いでしょう。
リワーク機の中には、オートプロファイル機能が備えられており、難しい知識などがなくても適切な温度管理ができるものもあります。自動で適した温度に管理できるようになれば、周辺の部品に与える影響をできるだけ抑えることが可能です。
それから、細かくエリアを分けてプロファイル温度を設定できるようなものもあります。
どの程度までエリアを分けて選択できるのかについては、リワーク機によって違いが大きいです。各エリアやゾーンごとに加熱時間や温度などを細かく調整ができるものであれば、複雑なリワークにも対応しやすくなります。
適切な形で温度コントロールを行うためには、どの程度の間隔でサンプリングを行っているのかも重要です。細かい間隔でデータのサンプリングができるものの方が高精度での温度管理につながりやすいといえます。
これから新規にリワーク装置の導入を検討しているのであれば、自社で行うリワークで必要となる温度管理に対応できるのかなどについてもよく確認が必要です。
今回の記事では、基板リワークを行うにあたり、非常に重要になる温度と、温度管理のポイントについて紹介しました。自社でリワーク装置を導入して取り組んでいくのも良いのですが、温度管理が難しいのではないかと不安に感じているのであれば、リワーク受託業者に相談してみることをおすすめします。
本サイトでは確認しておきたいリワーク受託業者について、特徴やおさえておきたいポイントを含めて紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。各社で対応している範囲・温度管理の方法などが異なるので、自社で求めているリワークに対応可能か事前によく確認が必要です。
【サイトに掲載する会社について】
2021年11⽉時点、Googleで「リワーク装置」と検索し、検索結果10ページまでに表示された、リワーク装置メーカー9社、リワーク受託業者(EMS)19社をこのサイトに掲載しています。
本サイトに掲載する各社の情報は、公式HPを情報元としています。
【3社の選定理由】
メイショウ…「スキルレスな位置合わせ機能」「自動はんだクリーニング機能」「テスト基板不要の温度プロファイル機能」といった、スキルがない人でも操作可能な機能がリワーク装置メーカーの中で最も多い(標準仕様)。
ダイナテックプラス…世界130ヶ国以上に装置を展開しており、ツール型からステーション型まで9種類の製品を提供している(2021年11⽉時点) 。
シンアペックス…「フルBGAパターン」「ペリメーターBGAパターン」「千鳥パターン」「リードパターン」といった、ピッチにあわせてはんだ除去する機能がリワーク装置メーカーの中で最も多い。