リワーク装置メーカーから基板修理業者(EMS)、リワークの基礎知識まで幅広く掲載 » リワーク装置の基礎知識を詳しく解説 » 基板リワークのジャンパー改造とは

基板リワークのジャンパー改造とは

基板リワークのジャンパー改造は、回路を変更する必要がある際などに実施されます。具体的に、どのような作業なのでしょうか。ここでは、基板リワークにおけるジャンパーの概要、ジャンパー改造の目的などを解説するとともにジャンパー改造の事例を紹介しています。

基板のジャンパーとは

ジャンパーの役割

ジャンパーは、基板などに設けられている離れた回路を接続する部品です。具体的には既存の配線をまたいで回路を接続する際に使用する部品を指し、例としてジャンパーピンやジャンパーワイヤーが挙げられます。以上の例からわかる通り単一の部品を指すわけではありません。特定の目的で使用される部品をジャンパーと総称しています。

ジャンパーは、主に同じシリーズの製品で機能を切り替えたいときや製品の不具合を修正したいときなどに用いられています。ちなみに、電子部品としての「jumper」は、「回路を飛び越えて接続する」というイメージから名付けられたと考えられます。

ジャンパー改造の目的と注意点

ジャンパー改造の目的は、ジャンパーを用いて新たな回路を接続する作業といえるでしょう。基板改造、基板改修のひとつです。何かしらの理由で、パターンを間違えたときや回路を変更したいときなどに行われます。具体的な目的は状況により異なります。作業の難易度も状況によって変わります。難易度の高い案件では、担当者の技量が品質や納期に影響を与える可能性があります。この点を踏まえて、ジャンパー改造を検討することが重要です。

基板リワークのジャンパー改造の事例

ビアホールへジャンパー配線を行った事例

隣接するQFNのピンからビアホールへジャンパー配線を行った事例です。実体顕微鏡を利用して酸化被膜を取り除いてから、はんだ付けを行っています。QFNのピン間寸法は0.5mm、QFNのパット幅は0.25mm、ジャンパー配線の長さは2~4mmです。

参照元:大阪マイクロコンピュータ株式会社(https://www.omc-ltd.co.jp/remodeling/3875/)

上げたICの足にはんだ付けしたジャンパー改造の事例

QFPの足を上げてジャンパー線をはんだ付けした事例です。足を何度も上下させると金属疲労で折れてしまうため、慎重に作業を進めています。ジャンパー線の引き回しについても同様です。ジャンパー配線後は、シリコンで固定しています。

参照元:大阪マイクロコンピュータ株式会社(https://www.omc-ltd.co.jp/remodeling/4974/)

スルーホールビアを活用したジャンパー改造の事例

スルーホールビアを用いたジャンパー改造の事例です。スルーホールビアは、全層を貫通した接続用のビアといえるでしょう。スルーホールランドが十分な強度を備えていない恐れがあったため、本事例ではスルーホールにジャンパー線を通しています。専門家の判断でクライアントの改造指示とは異なる改造方法を提案している点もポイントです。

参照元:大阪マイクロコンピュータ株式会社(https://www.omc-ltd.co.jp/remodeling/4432/)

基板リワークのジャンパー改造について確認しよう

ジャンパーは、既存の回路をまたいで基板などに取り付けられた回路を接続する部品の総称です。ジャンパー改造は、ジャンパーを用いて新たな回路を接続する作業といえるでしょう。パターンを誤った場合や回路を変更したい場合などに実施されています。作業の難易度によっては、担当者の技量が品質や納期に影響を与えることもありますので、理解を深めてから取り組むことが大切です。

以下の記事では、リワーク装置の選び方を紹介しています。基板リワークを検討している方は参考にしてください。

メーカーと装置の特徴で選ぶ
おすすめリワーク装置メーカー3選

【対象製品別で
分かりやすい!】
リワーク装置メーカー/
取り扱い業者3選

リワーク装置の新規導入・追加(入れ替え)にあたって、リワークが必要な対象製品ごとに、
おすすめのメーカー(海外メーカー代理店含む)及び製品をご紹介しています。
基盤が使われている製品によって特徴や仕様が大きく異なるので、
適切なリワーク装置を導入して作業効率の最適化を図りましょう。

素早く大量に修理を行う
家電・自動車部品向け
メイショウ
メイショウ_MS9000SE
引用元:メイショウ公式HP
(https://www.e-meisho.co.jp/topproducts/次世代リワーク装置 ms9000se pc/)
製品名:MS9000SE
おすすめの理由
作業時間と教育コストを大幅カット!
  • 自動位置合わせ機能により、スキルレベルに依存せず品質を担保。さらに複数人作業時の仕上がりのバラつきも予防
  • サンプル基盤不要の温度プロファイリング自動取得機能と非接触吸引ノズルにより、短時間ではんだクリーニングが可能。ランドパターン剥離の心配もなし。

企業サイトで
詳しく見てから問い合わせる

電話で問い合わせる

特徴・仕様を
詳しく見る

大型基板や特殊部品の多い
工業用FA・産業機械向け
Ersa
(代理店:ダイナテックプラス)
ダイナテックプラス_HR 600 XL
引用元:ダイナテックプラス公式HP
(https://dynatechplus.co.jp/rework-systems)
製品名:HR 600 XL
おすすめの理由
規格外品や特定条件にも柔軟に対応!
  • 縦横625mm/厚み10㎜までの大型基板や、鉛フリーBGAにも対応。
  • 下中波長IRヒーターにより大幅に⊿tを抑え、熱疲労による破損リスクを低減。上部にIR+エア式800W、下部にIR600W×25個を搭載し、大型基盤でも同時複数個所の作業が可能。

企業サイトで
詳しく見てから問い合わせる

電話で問い合わせる

特徴・仕様を
詳しく見る

緻密精巧な作業を要する
医療・通信機器向け
ジャパンユニックス
ジャパンユニックス_JNA-9B
引用元:ジャパンユニックス公式HP
(https://store.unixjbc.jp/item/149/)
製品名:JNA-9B
おすすめの理由
ミリ単位の職人技をハードでサポート!
  • ヒーティングエレメントのノズル径はわずか1.0mm、こて先からグリップまでの距離も最小18mmまで縮小することで、0402/01005などの極小チップのはんだ付けに対応。
  • HDI基板やSMD部品の交換など、拡大鏡を用いる手作業に真価を発揮。

企業サイトで
詳しく見てから問い合わせる

電話で問い合わせる

特徴・仕様を
詳しく見る