LGAの基板リワークは表面に端子がなく、部品の裏面で基盤と接続する必要があります。そのため、ショートや未はんだ、ボイドの発生率が高く、注意しながらリワークしなくてはなりません。ここではLGAの概要や特徴、リワーク時の注意点や事例などを紹介します。
LGAは「Land Grid Array」の略であり、ランドがパッケージの側面に格子状に配列されているパッケージのことです。
BGAと同じように、表面には端子がありません。部品の裏面で基盤と接続するのが一般的です。BGAとLGAは比較されることが多い半導体パッケージですが、LGAはソケットでの実装ができます。
LGAの前に英文字が追加されると、種類が変わります。以下を参考にしてください。
このほかにも、英文字が追加されることでLGAの種類が異なるため、英文字をチェックしましょう。
LGAは基盤とデバイスが平らなので、印刷時のクリームはんだがパッドからはみ出る可能性があります。いわゆるはんだ過多の状態です。加熱すると体積が小さくなり、LGAの自重も加わると、はんだが融けた際にLGAが基盤に落ちて隙間がなくなってしまうのです。
その際、はんだが多すぎると隣のパッドのはんだとくっつき、ブリッジを起こす可能性もあるでしょう。デバイス内にはみ出すとはんだのショートにつながってしまうため、注意が必要です。ただしショートを予防するためにはんだの量を絞ってしまうと、未はんだになる恐れもあります。
未はんだの不良は実装後のX線検査でも見つかりづらいため、問題ないはずなのに基盤が動かないなどのトラブルを招いてしまいます。
ボイドとは、はんだ内部の気泡のことです。リードやバンプがない実装なので、空気の逃げ場がありません。結果としてボイドが発生する確率が高くなります。ボイドははんだの強度低下の原因です。ボイドによって部分的に強度が低下するとクラックが発生する恐れもあるため、しっかりとボイド対策を講じましょう。
吸収率が高い上下中波長IRヒーターを搭載したリワークシステムです。鉛フリーBGAやあらゆる条件の基板・部品のリワークが安全に行えます。また特殊ノズルを用意する必要がなく、ランニングコストの削減が可能な点も特徴。世界のユーザーから寄せられた意見を反映させた直感的な操作が行えるようになっており、安全にリワークできます。
LGAの基盤リワークは、部品の裏面で基盤と接続するのが特徴です。リワーク時、ショートや未はんだ、はんだ過多によるブリッジ、ボイドの発生率が高いため、注意しながらリワークする必要があるでしょう。適した装置を使用し、慎重に作業しましょう。
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ダイナテックプラス…世界130ヶ国以上に装置を展開しており、ツール型からステーション型まで9種類の製品を提供している(2021年11⽉時点) 。
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