大型基板のリワーク
大型で厚みのある基盤は、専用の装置でしかリワークができないことも多いため、リワーク装置選びは慎重に行う必要があるでしょう。
ここでは大型基板の特徴や基板リワークを行う際のポイントを紹介します。
大型基板とは
大型基板とは、基板外形が大きな基板のことです。基盤の外形は、MサイズとLサイズに分けられています。
- Mサイズ:250㎜×330㎜まで
- Lサイズ:510㎜×460㎜まで
大型基板には、さまざまなサイズの部品が実装されており、小さなものは0.4㎜×0.2㎜のチップ、大きいものだと70㎜以上の部品なども混載しています。
大型基板は、半導体検査装置・通信インフラ機器、航空宇宙/電装装置などに使用されることが多く、品質の高さが求められるでしょう。そのため、大型基板に部品を実装する場合、専用設備や高い技術力が必要です。
大型基板の基板リワークを行う際のポイント
廃棄・修正にかかるコストの削減を前提とする
大型基板の基板リワークの目的は、廃棄や修正にかかるコストを削減することです。実装の失敗した基板を廃棄しようと思うと、コストがかかります。搭載されている部品や使用する基板によってもコストは高くなりますが、高額なものであればあるほど、廃棄や修正にもコストがかかるのです。
部品の再利用や部品交換のみで対応できれば、廃棄や修正の必要がなくなり、コストが抑えられます。
大型基板のリワークを検討する際は、コストの削減を前提として検討しましょう。
対応できる専用装置を導入する
大型基板のリワークにはさまざまな課題があるため、対応できる装置が必要不可欠です。大型基板のリワークで必要な条件は以下の通りです。
- 大きな加熱能力
基板サイズは多くなればなるほど、また厚みが増せば増すほど、熱が逃げやすくなります。大型基板のリワークでは、大きな加熱能力が求められるのです。目安は、鉛フリーはんだの融点とされている220度前後です。
- 部品への熱負荷を抑える工夫
加熱能力が高ければ高いほど良い、というわけではありません。加熱されることで、部品やプリント基板には強い負荷を与えます。部品が熱による影響を受けないように、熱負荷を抑える工夫が必要です。
- はんだをピンポイントで供給
基板のランド上に残ったはんだを取り除くと、はんだ量は不足します。その後のリワーク時は、不足したはんだをピンポイントに供給しなくてはなりません。
以上の条件を満たす専用装置を使用しないと、大型基板のリワークは難しいと理解しておきましょう。
品質にこだわる
上記で紹介したように、大型基板が使われる装置は、非常に精密さが求められる装置ばかりです。
大型基板のリワークに対応できる装置であることは前提条件として、細部まで品質にこだわったリワークができることも重要視しなくてはなりません。
大型基板に対応できるリワーク装置を探そう
大型基板のリワークには、条件があります。条件を満たす操作が可能なリワーク装置を見つけましょう。メーカーによっても、大型基板のリワークへの考え方や取り組み方、装置の性能や機能は異なります。
以下のページでは、リワーク装置の特徴から選べるように、おすすめリワーク装置メーカーを紹介しています。ぜひ参考にしてください。
メーカーと装置の特徴で選ぶ
おすすめリワーク装置メーカー3選
【対象製品別で
分かりやすい!】
リワーク装置メーカー/
取り扱い業者3選
リワーク装置の新規導入・追加(入れ替え)にあたって、リワークが必要な対象製品ごとに、
おすすめのメーカー(海外メーカー代理店含む)及び製品をご紹介しています。
基盤が使われている製品によって特徴や仕様が大きく異なるので、
適切なリワーク装置を導入して作業効率の最適化を図りましょう。
メイショウ
引用元:メイショウ公式HP
(https://www.e-meisho.co.jp/topproducts/次世代リワーク装置 ms9000se pc/)
製品名:MS9000SE
おすすめの理由
作業時間と教育コストを大幅カット!
- 自動位置合わせ機能により、スキルレベルに依存せず品質を担保。さらに複数人作業時の仕上がりのバラつきも予防。
- サンプル基盤不要の温度プロファイリング自動取得機能と非接触吸引ノズルにより、短時間ではんだクリーニングが可能。ランドパターン剥離の心配もなし。
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Ersa
(代理店:ダイナテックプラス)
引用元:ダイナテックプラス公式HP
(https://dynatechplus.co.jp/rework-systems)
製品名:HR 600 XL
おすすめの理由
規格外品や特定条件にも柔軟に対応!
- 縦横625mm/厚み10㎜までの大型基板や、鉛フリーBGAにも対応。
- 下中波長IRヒーターにより大幅に⊿tを抑え、熱疲労による破損リスクを低減。上部にIR+エア式800W、下部にIR600W×25個を搭載し、大型基盤でも同時複数個所の作業が可能。
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ジャパンユニックス
引用元:ジャパンユニックス公式HP
(https://store.unixjbc.jp/item/149/)
製品名:JNA-9B
おすすめの理由
ミリ単位の職人技をハードでサポート!
- ヒーティングエレメントのノズル径はわずか1.0mm、こて先からグリップまでの距離も最小18mmまで縮小することで、0402/01005などの極小チップのはんだ付けに対応。
- HDI基板やSMD部品の交換など、拡大鏡を用いる手作業に真価を発揮。
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