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フレキシブル基板のリワーク

ここでは、フレキシブル基板の概要を解説するとともにフレキシブル基板のリワーク事例を紹介しています。

フレキシブル基板とは

薄く、軽く、柔軟な基板

フレキシブル基板は、薄い絶縁体基材（フィルム）の上に回路を形成した基板です。硬くて厚い絶縁体基材を用いるリジッド基板に比べて、薄い、軽い、柔らかい点が特徴です。この特徴を生かして、折り曲げた状態での使用も可能です。

フレキシブル基板は、ノートパソコンやタブレット端末、スマートフォンなどの電気機器に多く使用されています。複雑な構造の製品や、製品の小型化、軽量化、薄型化に適しているためです。具体的には、これらの製品の回路基板、モジュールなどに用いられています。

フレキシブル基板のメリット

薄さ、軽さ、柔らかさを特徴とするフレキシブル基板には、さまざまなメリットがあります。代表的なメリットとしてあげられるのが、環境にあわせて自由に形を変えられることです。折り曲げて使用したり、巻いて使用したりすることができます。自由度の高い基板と言えるでしょう。

また、製品によっては重量や体積の軽減が期待できます。小型化、軽量化を図る軍事機器、航空機器、デジタル機器などでは大きな利点になります。ちなみに、一般的なフレキシブル基板の厚みは、数十から数百マイクロメートル程度です。配線、接続作業を単純化できる点も見逃せません。検査や修理にかかる時間を削減できる傾向があります。工数を減らすことで、結果としてコスト削減が期待できます。

フレキシブル基板のデメリット

フレキシブル基板には、注意したいポイントもあります。実装時に治具を必要とするなどの理由で、初期コストが割高です。必要性や数量を検討したうえで選択することが重要です。設計にも注意すべきポイントがあります。例えば、曲げる箇所に実装する場合は原則として補強板が必要です。また、リジッド基板と比べて、納品に時間がかかる傾向があります。スケジュール調整が必要になることもあるでしょう。表面が保護フィルムで覆われているため、修理が難しい点にも注意が必要です。乱雑に扱うと損傷する可能性があります。

フレキシブル基板のリワーク事例

フレキシブル基板に実装された部品を交換した事例を紹介します。リワークの対象になるのは、ステンレス製の補強板を取り付けたフレキシブル基板です。LCDに接続されていたため取り外しはできませんでした。リワークの際に問題となったのは、はんだを溶解する際にフレキシブル基板からLCDへ熱が伝わることでした。この問題に対処するため、両者の間にアルミ板を設置して熱を逃がしながら作業を行いました。これらの対応により、部品の交換に成功しました。

参照元：VICRISE（https://www.vicrise.co.jp/2021-08-30/）

フレキシブル基板の特徴を確認したうえでリワークを行おう

フレキシブル基板は薄い絶縁体基材を用いた基板です。薄さ、軽さ、柔らかさを備えるため、小型化や軽量化を求められるデジタル機器などで多く用いられています。自由度の高い基板ですが、初期コストがかかりやすいと考えられています。また、修理が難しい点にも注意が必要です。フレキシブル基板の特徴を踏まえたうえでリワークを行いましょう。

リワーク装置の選び方を理解したい方は、以下の記事も参考にしてください。

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