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基板リワークにおけるはんだペーストとは

基板リワーク(修理・再加工)の現場において、電子部品とプリント基板を接合する材料として「はんだペースト」が重要な役割を担っています。スマートフォンや車載機器など、電子機器の小型化が進む昨今、微細な部品を扱うリワーク作業では、用途に合った材料の選定と正しい知識が欠かせません。

本記事では、はんだペーストの基本的な成分や種類から、基板リワーク作業における選定基準、具体的な使用手順までを解説します。作業品質の向上を目指す技術者の方々は、ぜひ参考にしてください。

はんだペーストとは

はんだペースト(ソルダーペースト、またはクリームはんだとも呼ばれます)は、金属のはんだ粉末とフラックスを混合してペースト状にした材料です。主にSMT(表面実装技術)の工程において、プリント基板に電子部品を接合するために用いられます。

主な成分は、大きく分けて「はんだ粉末」と「フラックス」の2つです。1つ目のはんだ粉末は、錫、銀、銅などを組み合わせた合金から作られており、現在では球形の粒子が主流です。粉末の粒径は用途によって異なりますが、一般的には20〜45μm程度のものが使われています。そして2つ目のフラックスは、ロジンや合成樹脂といった樹脂成分のほか、活性剤、チキソ剤、粘度調整用の溶剤などで構成されています。

はんだペーストの種類は、用途に応じてさまざまです。合金の違いによる「鉛ベース」と「鉛フリー」の分類のほか、融点によって低温(約138℃)、中温(約183〜221℃)、高温などのカテゴリに分けられます。また、粒子サイズについてはIPC規格(J-STD-005)に基づき細分化されており、対象部品のピッチに合わせて、Type3からType5のグレードなどが選定されます。

※参照元:KOKI Company(https://www.ko-ki.co.jp/tech/what-is-solder-paste/)
※参照元:PCBasic(https://www.pcbasic.com/ja/blog/what_is_soldering_paste_used_for.html)

基板リワークではんだペーストが使われる理由

基板リワークとは、実装済みのプリント基板に対して、不具合のある部品の取り外しや交換、追加実装などを行う修理・再加工の工程です。この作業において、はんだペーストの使用が適しているのにはいくつかの理由があります。材料がペースト状であるため、新しく部品を基板上のパッドに配置した際の一時的な固定が可能です。作業中の意図しないズレを防ぐ効果をもたらします。

さらに、成分に含まれるフラックスが加熱時に金属表面の酸化被膜を除去し、はんだの表面張力を低下させて濡れ広がりを促進します。これにより、リフローを用いた再はんだ付けにおける接合品質が向上します。こうした特性を持つことから、はんだペーストは自動化された量産ラインにとどまらず、既存基板の部品交換といった個別の基板リワークにおいても広く活用される材料です。

基板リワーク用はんだペーストの選び方と使用手順

リワークに適したはんだペーストの選び方

リワーク作業に用いるはんだペーストを選ぶ際は、環境規制であるRoHS指令に準拠した鉛フリー対応製品を選択することが推奨されます。融点の選択も考慮すべきポイントです。周辺の熱に弱い部品や基板材料への影響を抑えたいリワーク作業では、融点が約138℃の低温はんだペーストが有効です。

また、対象となる電子部品のピッチ(間隔)に応じて粒子サイズを選定します。標準的なサイズの部品にはType3の粒径で対応可能ですが、スマートフォンなどに使われるファインピッチ(微細間隔)の部品を扱う場合は、より粒子の細かいType4やType5を選択します。

基板リワークでの使用手順

基板リワークにおける基本的な手順は以下の通りです。

まず、はんだ付けを行う基板上の作業箇所を清掃し、酸化物や不純物を取り除きます。次に、ディスペンサーやシリンジなどを用いて、対象のパッドにはんだペーストを適量塗布します。

その後、新しい部品を所定の位置に再配置し、局所的な加熱(リフロー)を行ってペーストを溶融させます。冷却してはんだが固まった後に、接合部に問題がないか検査を実施します。

リワーク特有の注意点として、はんだペーストの塗布量を適切に管理することや、加熱時に周辺に配置された部品への熱影響を抑える温度プロファイルの設定が挙げられます。

はんだペースト使用時の注意点と保管方法

はんだペーストの品質を保つためには、適切な保管環境を維持する必要があります。保管場所の温度が上がると、金属成分が酸化したり、はんだ粉末とフラックスが予期せず反応したりする恐れがあるため、冷蔵(冷暗所)での保管が基本とされています。

使用期限については、製品の仕様や保管状態によって異なりますが、未開封の冷蔵保存で概ね6ヶ月から12ヶ月程度が目安です(※)。使用期限を過ぎたはんだペーストは、粘度が上昇して硬くなり、塗布時の印刷不良や実装不良を引き起こす原因につながります。そのため、期限内に使い切るよう在庫管理を徹底することが求められます。

※参照元:KOKI Company(https://www.ko-ki.co.jp/tech/what-is-solder-paste/)

まとめ

対象部品や環境に応じたペーストの選定と、手順に基づく作業が、リワーク品質の向上につながります。リワークの歩留まり改善や作業の効率化を目指す場合は、専用のリワーク装置の導入やプロセスの見直しを検討してみてください。

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