基板リワークは、対象となる基板や部品、作業条件によって必要な知識や技術が異なるため、経験のある担当者が中心となって作業する体制になりやすい工程です。一方で、すべての作業を熟練者だけが担当する必要があるとは限りません。
本記事では、基板リワークを経験の浅い社員やパート、若手社員が担当する場合に確認しておきたいポイントを解説します。
基板リワークを経験の浅い作業者に任せる場合、すべての作業を一律に「初心者向け」「経験者向け」と分けることはできません。作業内容によって必要な知識や操作が異なるため、まずは担当工程の洗い出しが前提になります。
同じ基板リワークでも、基板の構造や部品の種類、求められる精度、作業条件によって必要な対応は変わります。対象とする作業について、どのような操作・確認が発生するのかを工程単位で洗い出すことが最初のステップです。
洗い出した工程を、経験の浅い作業者が担当できる範囲と、熟練者の判断が必要な範囲に分けることで、実際の作業分担を具体的に検討しやすくなります。
経験の浅い作業者が基板リワークを担当する場合は、加熱や部品の取り扱い、作業後の確認まで含めて考える必要があります。ここでは、担当者が作業する際に押さえておきたい項目を整理します。
基板リワークでは、対象となる基板や部品に応じて加熱条件を設定します。設定温度と基板上で実際に発生する温度は一致しないケースがあるため、対象ごとの温度条件を事前に把握し、数値で共有しておくことが欠かせません。
経験の浅い担当者が作業する場合は、温度条件についてどこまでを担当者の判断に委ね、どこからを設定値や熟練者の確認に頼るのかを、あらかじめ線引きしておくことがポイントです。
基板リワークでは、交換する部品を対象位置に合わせる作業が発生します。位置合わせの精度は作業者の経験によって差が出やすい工程であり、経験の浅い担当者が作業する際は、基準とする箇所や確認方法をあらかじめ整理しておくことがポイントです。
確認すべき箇所と判断基準を先に決めておけば、担当者が作業中に迷う場面を減らせます。
リワークでは、対象となる部品だけでなく、周辺に実装された部品や基板にも熱が加わります。経験の浅い作業者が担当する場合は、対象部品に加えて、周辺にどのような部品が配置されているかを事前に確認しておく工程が必要です。
周辺への熱影響を考慮すべき基板では、加熱範囲を把握したうえで作業に着手することが、熱ダメージを防ぐための前提になります。
電子部品を扱う基板リワークでは、静電気による部品への影響にも注意が必要です。経験の浅い担当者が作業する場合も、必要な静電気対策を講じた環境で、決められた取り扱い方法に沿って作業を進める必要があります。
作業者の経験値に関わらず、環境と手順が整っているかどうかが、静電気対策における前提条件になります。
基板リワークでは、作業そのものに加えて、作業後の仕上がりを確認する工程が必要です。経験の浅い担当者が担当する場合は、対象となる基板や求められる品質に応じて、目視確認や検査などの確認方法をあらかじめ決めておきます。
「何を」「どの方法で」確認するかを事前に共有しておくことで、作業後の判断のばらつきを抑えられます。
経験の浅い作業者が基板リワークを担当する場合は、作業中に都度判断する項目を減らせるよう、あらかじめ作業の流れや確認方法を整理しておくことがポイントです。ここでは、個々の技術条件ではなく、担当者が作業を進めるための準備と役割分担を整理します。
作業を始める前に、必要な手順や確認項目をリスト化しておきます。担当者が作業途中で判断すべき内容を先に洗い出しておくことで、その場で確認する項目を最小限に抑えられます。
経験の浅い担当者が担当できる範囲を検討する際は、この事前準備ができているかどうかが判断材料になります。
経験の浅い作業者にすべての判断を委ねる必要はありません。実作業は経験の浅い担当者が行い、判断が必要な場面では熟練者が確認するという役割分担も有効な方法です。
担当者と確認者の役割を分けておくことで、任せられる範囲と熟練者の確認が必要な範囲を明確に線引きできます。
作業方法の整理だけでなく、リワーク装置の自動化・支援機能によって経験差そのものを補うという方法もあります。ここでは、リワーク装置の機能で補えることを整理していきます。
リワーク装置には、温度条件の設定やプロファイルの取得を自動で行う機能を備えたものがあります。経験の浅い担当者が作業する場合、この機能があれば、温度条件の判断を個人の経験に頼らずに進めやすくなります。
導入を検討する際は、自社が扱う基板・部品に対してこの機能がどこまで対応できるかを、事前に確認しておく必要があります。
部品の位置合わせは、担当者の操作によって精度に差が生じやすい工程です。リワーク装置には、位置合わせを自動化・支援する機能を備えたものもあり、経験の浅い担当者でも一定の精度を確保しやすくなります。
「初心者でも使える」という表示だけで判断せず、実際にどの操作を装置が支援するのかを確認したうえで、自社の作業内容と照らし合わせることがポイントです。
基板リワークを経験の浅い作業者に任せる場合は、初心者かどうかだけで判断するのではなく、基板・部品・作業条件に応じて担当できる範囲を線引きすることが出発点です。作業前に手順や確認項目を整理し、判断が必要な場面では熟練者が確認する体制を組むことで、経験の浅い担当者にも一部作業を任せやすくなります。
加えて、温度条件の設定や位置合わせの精度は、リワーク装置の自動化・支援機能によって作業者の経験差を補える部分でもあります。人による判断のばらつきを抑えたいのであれば、体制づくりと合わせて、装置選定の段階で支援機能の有無を確認することが近道です。
当サイトでは、適切な設備導入のため対象製品別におすすめのリワーク装置メーカーを紹介しています。こちらもぜひ参考にしてください。
リワーク装置の新規導入・追加(入れ替え)にあたって、リワークが必要な対象製品ごとに、
おすすめのメーカー(海外メーカー代理店含む)及び製品をご紹介しています。
基盤が使われている製品によって特徴や仕様が大きく異なるので、
適切なリワーク装置を導入して作業効率の最適化を図りましょう。